歯の形で食べるものがわかる?そんなわけないだろ!

2025-10-03

Kasane WB見学記 哺乳類

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―北米オポッサムの頭蓋―


sense of wonder】アカデミーを視てくれ【θαυμάζειν

やあ (´ω・`)
ようこそ、ホワイトベースブログへ。
この記事は薄味だから、まず読んで欲しい。

うん、「怪サロ★アカデミー」でも配信した内容なんだ。すまない。
牛の歩みって言うしね、これだけでわかってもらおうとも思っていない。

でも、最初の一文を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「好奇心」みたいなものを感じてくれたと思う。

「殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい」

そう思って、この記事を書いたんだ。
じゃあ、はじめようか。

【ハ。】 哺乳類の合理についてー

まず、骨の形だけ見て「この形はこうするためにあるんだ」と断言できる事って本当に少ない。
伊藤師匠の教えや怪サロ★アカデミー・ワークショップでも

Q.なんでこんなふうになったんですかー?
A.わからん!

推測や仮説はあるだろうが説明される事は少ない。
それよりもこの構造でどんな事ができたのかを考える方が建設的だとして進行していく。

そんな中ハッキリと「アレがこうしてコレになった」と明言できるのは感動なんだ。(感嘆)

▲▼▲トリボスフェニック型臼歯▲▼▲

トリボスはギリシャ語のτριβος 擦る・摩擦するという意味です。
摩擦の物理でトライボロジーTribologyといった分野があるので聞いたことがある方もいるかもしれません。

スフェニックσφήναは(石沼民はスフェーン由来でよく知る)楔を意味しています。

すべての始まりは矢尻のような鋭い三角から二つ併せて

「すり潰して+切り裂く」

を端的に表しています。


上段が上顎 下段が下顎です。
そのままそっくりパタンと谷折りするイメージで見ると噛み合う様が想像しやすいです。

爬虫類のもっていた三角コーンを上下に擦り合せてて切断する「ギザ歯」から哺乳類はちょっと進んで漢字の「山」型の三錘歯になりました。

三錘歯類には大型のものもいたようで、その時代も生き物は「食べ、食べられ」が盛んに行われていたのです。

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つの歯で擦り合せる部分が増えてお得になったよね~( ˙˙ )ガブガブ

食べることは生きること【Eat to live,noto live to eat.

どんなに豊かな時代だって、食べるのに困らなくても、もっとよいものを求めて争ってしまいそうだと思うのは他の生き物の命を頂戴している以上起こりうる事だと容易に想像つくでしょう。

ましてやそれが大量絶滅4回目に近しい時期だとしたら、そもそも「食べる」機会は減ってどんなにわずかな栄養だって逃したくは無いはず。

 そんなときに「山」型の歯は横一線の頂点から三角になる位置取りをしてより広く切断面が取れるように「相称歯類」へ。

そして徐々に切った食物を受ける下の歯が切るよりも細かく、磨り潰せるようになった「真汎獣類」。

 ついに…今の我々の基礎となった大いなる合理を備えた形を獲得した「食虫類」が台頭してきました。

【柔能制剛】いつだって強者は牙を そして弱者は知を研ぐ【弱能制強】




どうでしょう?画像に共通点がありますよね。
トリボスフェニック型臼歯が!!
本当はもっと掲載したいけど裂肉歯にネタをとっておきますね♪

【驚異の訳は】

僕には、花一輪をさえ、ほどよく愛することができません。……唇のあいだに押し込んで、ぐしゃぐしゃに噛んで……ここにも、僕の宿命がある   秋風記

 自ら栄養を得ること、食事すること、口の中で小さな破壊をすること。

この行いはこの不器用な気持ちとそう遠からず。

好きな(少なくとも嫌っていない)物を脆弱な粘膜の広がる腔に迎えて意図的に小さくするのは、蝶よ花よともて囃すのは、

それらを噛んでいた加虐的愛情の感傷的な亡霊だろうか。

三度の紹介になりますが、「怪サロ★アカデミー」2025年7月号・8月号を視聴してほしいです。

好奇心はあるけど自然科学とか理系のことなんかわかんない!!と思ってる。
でもそこいらの豆知識じゃ満足できない方ほどオススメします♡

怪サロ★アカデミー 哺乳類の歯の形態と進化

圧倒的におもしろいから!!


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