2026年7月25日。
飯田市美術博物館を初訪問しました。
WB化石生物研究会としても外すことのできない重要な企画展だったので、ブログに書くことにします。
はじめに
![]() |
| 企画展冒頭の「あいさつ」 |
眼前に広がる頭蓋群
![]() |
| ナウマンゾウ臼歯越しに並ぶ哺乳類の頭蓋 |
展示室中央にはナウマンゾウの臼歯が鎮座し、その背後では哺乳類の頭蓋が観覧者を待ち受けています。
![]() |
| 圧巻の頭蓋群 |
3段構造で上2段が現生哺乳類頭蓋、最下段は化石哺乳類頭蓋となっていました。
シカマシフゾウ
![]() |
| シカマシフゾウ |
展示室右側での注目すべき標本はシカマシフゾウです。
シカマシフゾウは2025年、群馬県博で開催された講演会では展示ケース越しではない状態で見せていただきました。
![]() |
| シカマシフゾウ(群馬県立自然史博物館の様子) |
群馬県立自然史博物館での講演会のときは伊藤師匠も一緒に。
採集をした小泉明裕先生のことも師匠からお聞きしました。
![]() |
| シカマシフゾウのラベル |
飯田市美術博物館ではラベルの右下にはしっかりと『小泉明裕コレクション』と表記されています。
![]() |
| シカマシフゾウのレプリカ |
隣には長谷川先生監修で精巧に作られたレプリカがあり、これも見事でした。
千代の化石
![]() |
| チヨガニ(ホロタイプ) |
長谷川先生が生まれ育った飯田市千代地域。
富草層群が分布するこの地域からは保存の良い海生無脊椎動物化石が発見されています。
これに関連して「チヨガニ」のホロタイプ標本が展示されていました。
パネルでは、『(前略)山に囲まれた千代から海の生き物の化石が見つかることが身近であり、(中略)長谷川博士の好奇心や探究心を育むきっかけのひとつになっていたのかもしれません』という紹介がされていました。
フタバサウルス
![]() |
| 【フタバスズキリュウ】頭蓋(複製) |
長谷川先生の業績としてクビナガリュウ(長頸竜)の【フタバスズキリュウ】のことが語られていました。
それに関連して展示されていたのがこちらの頭蓋。
フタバサウルスの研究による成果はとても大きく、それを象徴する展示があるのが国立科学博物館です。
日本館のシンボルのようにもなっています。
タイリクオオカミ
![]() |
| タイリクオオカミ |
群馬県立自然史博物館で毎年3月頃に行われる長谷川先生による講演会。
そのテーマは2024年がトラ、2025年がオオカミ、2026年がライオンでした。
私の中では長谷川先生というと陸生哺乳類の研究のイメージがとても大きいです。
この企画展では陸生哺乳類の全身骨格としてタイリクオオカミが展示されていました。
パレオパラドクシア
![]() |
| パレオパラドクシア下顎(幼獣) |
![]() |
| パレオパラドクシアとデスモスチルスの歯 |
長谷川先生を代表する研究として束柱類があります。
パレオパラドクシアは群馬や埼玉、瑞浪などで展示が観られますね。
![]() |
| パレオパラドクシア復元骨格 |
パレオパラドクシアは全身骨格も展示室に運ばれていました。
鰭脚類
![]() |
| 鰭脚類上顎 |
![]() |
| 鰭脚類下顎 |
![]() |
| 鰭脚類の歯 |
![]() |
| 鰭脚類(椎骨) |
下顎、上顎、歯、椎骨の実物化石が展示されていました。
パレオパラドクシアに続き鰭脚類化石が並ぶこの感じ…
国立科学博物館の甲能直樹先生が思い浮かびます。
伊藤師匠からも度々聴くのですが、やはり長谷川先生と甲能先生の繋がりも深い。
長谷川先生の下で学ぶことで甲能先生の道が拓かれたということなのですね。
このあたりは同日に行われた講演会でも真鍋先生が話題に取り上げていました。
ある日の長谷川先生
標本の他には長谷川先生の日常の一幕を切り取ったものがパネルで紹介されていました。
![]() |
| ある日の長谷川先生① |
![]() |
| ある日の長谷川先生② |
![]() |
| ある日の長谷川先生③ |
![]() |
| ある日の長谷川先生④ |
最後に
日本を代表する古生物学者の長谷川善和先生は数多くの標本を収集し、古脊椎動物研究に取り組まれてきました。
この標本群は長谷川善和先生の師匠である鹿間時夫先生から引き継いだものも多く含みます。
鹿間時夫先生から長谷川善和先生へ、そしてその系譜は研究者・教育者に継がれています。
我が師匠、伊藤恵夫氏も長谷川先生を尊敬するひとり。
師から弟子へ。今回の展示で古生物学の継がれる想いをひしひしと感じることができました。
さて、私は伊藤師匠から何を学ぶのか。
深い問いを与えられたように思います。
少し停滞気味ではありましたが、前進へのきっかけをいただきました。
今後は訪問した博物館については全て研究会の記事としてアップしていくことにします。
博物館見学記「古生物学の系譜」は以上で終わります。






















0 件のコメント:
コメントを投稿